一般人にとって、3けた区切りはけっこうな障壁である。

 日本の大きな数の数詞は、万進法になっていて、本来は4桁ずつに区切ると読みやすいわけです。ところが、欧米の簿記会計の考え方を導入した明治時代の福沢諭吉先生は、欧米の3桁区切りをそのまま導入してくれたので、現代の日本でも、簿記会計の帳簿は幸か不幸か3桁区切りになっているわけです。

不幸なのは、簿記会計を習う若者たちです。小中学校では4桁区切りが染みついています。それが千円単位や百万円単位、そして十億円単位で数字を読んだり処理するなんていうのは、大きな違和感と取っつきにくさを感じさせているはずです。

幸運なのは、現代では国際単位系が主流となるのはもう明確なので、そのSI接頭語が3桁区切りであって、表記も3桁ごとに空白を入れることが推奨されているからです。

当然、日本の数詞も3桁区切りの表記に対応したほうが、合理的です。

すでに現状の日本の簿記会計などのしくみに慣れてしまった人にとっては、「どうでもいい」という考えになりがちだと思いますが、これからの若者たちのことを考えてほしいと思います。日本の数詞と3桁区切りの表記が不整合であることは明らかで、なぜそうなっているのかを学校でも習わないし、商業系の学校でも習わないでしょう。ただ、「そうなっているからそう覚えろ」といわれるわけです。

このことは、簿記などを習う一般人には大きな障壁になっていると思われますし、数は少ないですが、私がお話した人たちの中にも、なぜそうなっているのか理由を知らない人たちがたくさんいました。そんな現状を、私は変革したいと思います。

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