千は、貴重な数詞だと思う。

 千は、貴重な数詞だと思います。日本語の数詞は音節が短いという意味でアドバンテージが高いわけですが、4桁目の数詞があるといろいろと良いことがあります。

日本数詞にSI接頭語を導入し、万進法の数詞である、万、億、兆を使わないようにしようと提案しているのが、このブログの目的ですが、「千」という数詞は千進法になったとしてもずっと使っていくのが妥当だと思っています。

日本語の数詞は基本的に合理的にできています。その大きな理由が言いやすさです。手短に言える数詞が多いのです。1音節や2音節のものがほとんどなので、3桁や4桁になっても、読むのに苦労しないわけです。
英語の数詞と比べるとよくわかります。百はhundred:ハンドレッドだから、少なく見積もっても3音節あります。千はthousand:サウザンドだから、これも少なく見積もっても3音節はあります。だから、英語は2桁までの数詞を使って数字を読むことが多いわけです。2024はtwenty twentyfourと読むのはよく耳にすると思います。小数になってもその傾向が強くて、3.14はthree point fourteenと読む人がたくさんいます。日本人としては、この読み方はちょっと違和感があると思います。3桁4桁を正式な方法で読めないというのは、英語の数詞はちょっと不合理で不都合があるのではと思われてしまいます。

数値は有効数値3桁あれば、たいていの用向きは済むと一般的に言われていますが、4桁の数値があった方がいいと思う場面は結構あります。日本語ではあまり苦労しないでその数字を読むことができます。その理由は、百:ひゃくや千:せんが2音節ながら、実質ほぼ1音節とみなせるからです。

人間の実感からしても、1mmと3m程度は一度に把握できる数量なので、4桁前半の数値は必要性を感じる場面はけっこうあると思います。

「千」は日本語数詞だから、SI接頭語と合わせて使っても問題ないわけです。
SI接頭語の使い方のルールとして、二つ以上重ねてはいけないので3キロギガメートルと言ってはいけないが、日本語ならば3千ギガメートルと言っても問題ないのです。

また、4桁の数値からは、その上のSI接頭語に変換するのはけっこう楽だと思います。
たとえば、2,380kmという数量は、2.38Mmと簡単に変換できます。コンマの位置と小数点の位置がそろっているわけですから、小学生でも簡単に身につけられる技能ということになります。
今の万進法の状況であっても、「数値が4桁半ばになったら、一つ上のSI接頭語にしましょう。」が常識になればいいと思います。

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