太陽系の外縁部はTmサイズである。

 土星、天王星、海王星の太陽からの距離がGm4桁前半であることまでお話ししました。

つまり、Tm:テラメートルひとけた台です。そこら辺のことはつい最近までよくわかっていなかったのですが、1990年代に入って、観測技術が良くなると、次々と冥王星と同じような天体が見つかったわけです。それで、2006年に冥王星が惑星から準惑星になったわけですが、たくさんの小惑星が存在している海王星の外側はエッジワース・カイパーベルト、略してカイパーベルトといわれています。それが、太陽から5Tmから10Tmの黄道面のあたりです。

その外側にも様々な天体があるようですが、今のところ分離天体のセドナなど、それほど多くは見つかっていないようです。セドナの遠日点が140Tm程度です。

ここら辺については天文単位auを使って太陽からの距離を表すことが多いようです。それはここらへんの天体の距離の測り方が、半年置いた地球から見た天体の方向の違いから三角測量の方法で距離を計算したので、地球と太陽の距離は重要な基準だったわけです。しかし、その当時はなかったSI接頭語が今はあるので、それを使えば天文単位を使わなくても距離はわかりやすく表せます。天文単位は約150Gmです。セドナの遠日点は140Tmなので、天文単位を使わなくても、約千倍近いということがすぐにわかります。

その先は全く想像の域で、1500Tmあたりからオールトの雲というものがあるといわれています。太陽の近くにありながら、惑星や小惑星には育たなかった宇宙のチリが太陽系の外側を球殻上に取り巻いているといわれています。ここまでが太陽系の外縁です。

つまり、土星のあたりからオールトの雲が始まるあたりまでは、Tmの世界ということになります。

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