Pm:ペタメートルは、ご近所の恒星世界
太陽系の外縁に存在していると予想されているオールトの雲が1500Tmあたりから始まるという話までしました。オールトの雲はその10倍くらいまで広がっているといわれています。ということで、Tmが5桁になってしまうので、次のSI接頭語を使いましょう。P:ペタです。
P:ペタを使えば、オールトの雲は1.5Pmから15Pmあたりまで広がっていると表現できます。
1光年は9.46Pmなので、ほぼその付近ということになります。
ちょっと脱線しますが、今の技術でロケットで出せる最高速は光速の1万分の1に達していません。つまり、1光年進むのに1万年以上かかるということです。1万年続いた文明はないので、人類が太陽系を脱出するのは、ほぼ不可能ということになります。それは当然、他の宇宙生命体でも同じでしょうから、自身の恒星系を脱出するのはほぼ不可能ということになります。ボイジャー1号や2号のように太陽系を脱出する機械は作ることができますが、それのいきつく先を確認することはできないと思われます。ボイジャーは現在1光日付近にあります。1977年に打ち上げられてから47年かかって、やっと光で1日の距離まで来たことになります。
太陽系から最も近い恒星はケンタウルス座α星Cで、その距離は4.246光年といわれています。つまり、恒星までの距離は「光年」で表すのが一般的です。ですが、やはり何万光年、何億光年といわれるとその大きさはピンと来なくなってしまいます。それで、「1光年は9.46Pm」を使って、すべてm単位に変換してみましょう。
ケンタウルス座α星Cまでは40Pm、バーナード星までは56.4Pm、シリウスは81Pm
ここから先10光年=94.6Pmに到達しますが、ここまででほんの数個の恒星しかありません。
アルタイルが158Pm、ベガが240Pm、アークトゥルスが347Pm、アルデバランが630Pm
100光年=946Pmに近い、太陽から955Pm離れたところにアルナイルがあります。
さらに、スピカが2362Pm、カノープスが2923Pm、ポラリス・北極星が4090Pm
ここら辺までが、Pm4桁前半の星々ということになります。
つまり、ほとんどの1等星と2等星がPm4桁台までの距離にあります。
ということは、目で見える明るい星のほとんどが、Pmの領域にあるということになります。
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